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AGAとは?薄毛・抜け毛治療をする前に知っておきたい基礎知識

最終更新日:
この記事の監修者

余慶尚美(よけいなおみ)
美巡家・ヘアケアリスト

毛髪診断士。漢方美容を取り入れ「美巡」をテーマに頭皮ケア、美髪メソッドを考案。

著書「髪トレ」(主婦の友社)

HP: http://yokeinaoko.manna-heart.jp/
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AGAとは、成人男性特有の進行性の脱毛症です。日本人の男性の3人に1人がAGAだといわれています。「もしかしたら自分もAGAかもしれない」と悩んでいる方は、まずはAGAクリニックに相談してみるのがおすすめです。

薄毛治療をする前には、以下のような基礎知識を知っておくとスムーズです。

  • AGAとは、男性ホルモン型脱毛症のこと
  • 遺伝や男性ホルモンの影響で発症する
  • 生活習慣などが発症トリガーとなる
  • AGAは治療が可能
  • 放置するとどんどん進行するので早めの治療が肝心

AGAは自然治癒することはありません。早期の治療が効果的になってきますから、AGAかもしれないと悩んでいる方は、早めに治療をするようにしましょう。

AGAとは?

まず、AGAとは Androgenetic Alopecia(男性型脱毛症)の略称で、男性に最も多くみられる脱毛症のことです。額の生え際か頭頂部のどちらかの髪の毛が徐々に薄くなっていくことを症状の特徴としています。

AGAは、男性ホルモンや遺伝が関係しているとされています。

実は、人間の髪の毛はずっと伸び続けるわけではありません。髪の毛にも寿命があり、髪が伸びる「成長期」が平均3~5年(女性4~6年)続くと、成長が止まり、髪が伸びなくなります。伸びなくなった髪は抜け落ち、その後、新しい髪の毛が生え始めることになります。この周期を「ヘアサイクル」といいます。

しかし、AGAになると、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン」が毛根に影響を与えて、通常ならば3~5年(女性4~6年)続くはずの成長期が数ヵ月~1年しか続かなくなります。結果、髪が十分に成長せずに抜け落ちていくため、細く短い髪の毛が増えて、髪が薄くなってしまうのです。

AGAの治療では、AGAの原因である「ジヒドロテストステロン」の生成を抑える薬を使って、髪の毛の成長期を延長させていくことになります。

AGAの原因

AGAは、男性ホルモンの一種である「DHT(ジヒドロテストステロン)」が過剰に分泌されて、毛根に悪影響を与えることが原因となり発症します。「ジヒドロテストステロン」が過剰に分泌される原因としては以下のようなものがあります。

遺伝

AGAは、遺伝と密接な関係があるとされています。もともと、「ジヒドロテストステロン」を多く生産する体質を受け継いでしまった場合は、このことが原因となってAGAになってしまいます。

生活習慣が悪い

偏った食事や過度なダイエットなどで、髪の製造に必要な栄養が不足してしまった場合、このことが原因でAGAになります。

また、仕事などが忙しく、運動不足に陥ったりストレスのたまる生活をしていたりすると、ホルモンバランスが乱れてAGAが発症することにつながるケースもあります。

睡眠時間が不足している

睡眠時間が短かったり、眠る直前までスマホを操作していて、十分に脳を休めることができない生活が続いたりすることが、AGA発症のきっかけとなることもあります。

髪がもっとも成長するのは夜、寝ている時間です。また、質の高い睡眠は、毛細血管まできちんと血流が巡っており、成長ホルモンが多く分泌されます。従って、睡眠がきちんと確保できなかった場合は、成長ホルモンが不足し、髪の成長に悪影響を及ぼすことになるのです。

喫煙や飲酒

タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があるのです。血管が収縮し、血流が悪くなると、髪の毛に栄養が行き届かなくなるので、抜け毛のリスクが高まります。

また、アルコールも肝臓で毒性のある物質「アセトアルデヒド」に変化します。アセトアルデヒドはAGAの原因である「ジヒドロテストステロン」を増加させることがわかっています。結果、AGAのリスクが高まることになるのです。

AGAにもパターンがある

AGAは進行タイプによって、主に9つのタイプに分類されます。このパターンはアメリカのハミルトン医師による分類です。

  • Ⅰ型:AGAの初期レベルです。生え際がやや後退しているものの、再生が追い付いていて他人からは気づかれることが少ないタイプです。
  • Ⅱ型:前額部がやや後退し始めている状態です。
  • Ⅱ v型:Ⅱ型の前額部の薄毛に加え、頭頂部がO型に薄くなっている状態。全体にボリュームも無くなり、局所的に肌が見えています。
  • Ⅲ型:生え際の薄毛がM字になっている状態。髪全体のボリュームもなくなっています。
  • Ⅲ v型:Ⅲ型の薄毛だけでなく、頭頂部もO型に薄くなっている状態のこと。
  • Ⅳ型:生え際が後退し、頭頂部がO型に薄くなっている状態。
  • Ⅴ型:生え際が後退し、より肌が露出している状態。
  • Ⅵ型:生え際が後退し、頭頂部の露出部分とつながっている状態。
  • Ⅶ型:Ⅵ型がさらに進行していて、側頭部の薄毛も目立つ状態。

なお、AGAの進行パターンには人種差があります。日本人は、頭頂部が薄くなるⅡ v型になることが多い傾向にあるようです。

AGAはいつからはじまる?

AGAは、思春期以降に始まるとされています。

AGAは男性ホルモンと関係する病気です。男性ホルモンにはいくつか種類があります。男性ホルモンの95%を占め加齢とともに減少する「テストステロン」、その次に多い「デヒドロエピアンドロステロン」などがあります。

まず、「テストステロン」という男性ホルモンは、性器の形成、筋肉質な身体の形成、声変わりなど、男らしさを形づくる役割を果たします。しかし、「テストステロン」は、20歳代をピークに、加齢と共に減少していきます。

そして、「テストステロン」の減少を補うために考えられる可能性が、「ジヒドロテストステロン」の生成です。この「ジヒドロテストステロン」が過剰に分泌されると、毛根に悪影響を与え、AGAが発症することになります。

加齢によって「テストステロン」が減少すればするだけ、「ジヒドロテストステロン」の分泌量が増えるので、AGAのリスクは高まります。

そのため、日本男性のAGAの発症率は20代で約10%、30代で約20%、40代で約30%、50代以降で40%と年齢とともに高くなっています。(*)思春期を過ぎたらAGAを意識しなくてはならないことを覚えておきましょう。

*)参考:板見智氏「日本人成人男性における毛髪(男性型脱毛)に関する意識調査」(日本医事新報 (4209), 27-29, 2004-12-25)

AGAは治療できる?

AGAは治療することができます

AGAはゆっくりと進行していきます。もしも、治療やケアをせずに放置していると、髪の毛はどんどん減り続けて、地肌が目立つことになってしまうのです。

早めに医師に相談し、適切な治療やケアを行うことが重要になってくるといえるでしょう。AGAの治療の基本は、男性ホルモンの「テストステロン」と毛根にある5αリダクターゼ(酵素)が結合することでDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。まずは、5αリダクターゼの働きを阻害することが大切です。その働きを阻害するために内服を服用することが基本の治療としてあります。

その他にも、毛根を活性化させる薬剤を頭皮に注入したり、植毛をしたりします。さまざまなアプローチでAGAは治療をすることができるのです。

AGAになりやすい・なりにくい人がいる?

AGAになりやすい・なりにくい人がいます。自分がどちらに該当するのかを確認しておきましょう。

AGAになりやすい人

次のような特徴を持つ人は、AGAになりやすいと考えられています。

  • 母方の祖父がAGAだった
  • ストレスの多い環境下にいる
  • 睡眠不足や生活習慣に乱れが生じている

AGA体質は遺伝をします。AGAの脱毛因子はX染色体に存在していると言われ、母型から遺伝される可能性が高いとされています。それなので、母型の男性家系にAGAが見られる場合は、自分もAGAになる可能性が高いとも言えます。

また、AGAの遺伝がそれほどなかったとしても、環境がトリガーとなってAGAを発症する可能性も非常に高いのです。仕事などにより強いストレスがかかると、頭皮の血行不良・栄養不足などで毛の成長が妨げられ、AGAになりやすくなってしまうのです。

また、不規則な生活習慣によってホルモンバランスが乱れると、AGAが進行しやすいとされているのです。環境や遺伝的なものでAGAは発症してしまうのです。

AGAになりにくい人

AGAは男性ホルモンが原因となって発症します。そのため、男性ならば誰もが発症のリスクがあるものなのです。しかしながら、以下のような人はAGAになりにくい傾向にあるとされています。

  • 髪の毛以外の体毛が薄い人
  • 規則正しい生活を送っている人
  • 頭皮ケアをしっかりと行っている人

AGAは男性ホルモンが影響して起こります。もしも、男性ホルモンが少ないならば、その分AGAのリスクは低くなりますが、絶対ではありません。テストステロンから5αリダクターゼが結合したジヒドロテストステロンがAGAの原因なので、低くはなりますが、絶対とは言えないのです。

男性ホルモンは体毛の多さなどでおおよその量を知ることができます。髪の毛以外の体毛が薄い人は男性ホルモンが少ない証拠。比較的、AGAになりにくいと考えられます。

規則正しい生活を送っていて、頭皮にも栄養がいきわたっていれば、AGA発症のリスクも低くなります。また、毎日しっかり髪の毛を洗っていて、頭皮の環境を清潔に保つことができている人もAGAになりにくいと考えられるでしょう。

おわりに:AGAの基本の知識を身につけて医療機関に相談しよう

AGAは、男性ホルモンが原因となって発症します。ですから、男性である以上は誰もが発症リスクを抱えていると考えられるでしょう。

AGAは非常にデリケートな問題ですから、クリニックに通うことを恥ずかしく感じている人も少なくないはずです。

しかし、早期治療によってかなり改善する可能性もありますから、正しい知識を身につけてクリニックに相談することからスタートしてみてくださいね。

監修者 余慶尚美先生のコメント

AGAは遺伝による発症が大きいのも事実ですが、やはり、食生活の在り方や睡眠、運動不足、そして、ストレスなど様々な要因が重なり、誰しもが起こりえることです。
また、最近では、男性だけでなく女性でもFAGA(女性男性型脱毛症)で悩む方も増えています。
AGAで悩まれている人が増えるにつれ、従来の内服・外用薬、だけでなく、幹細胞再生医療など次々と最新の治療法や植毛治療も施されるようになっています。早めに行けば、専門医からの適切なアドバイスの元、結果も出やすく、色々なことを試すこともできます。

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